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質問をうまく使う

POSTED: 5月 18, 2016, 8:15 pm

質問をうまく使う

この記事に目を止めて頂いてありがとうございます。今まさに、この文章を読み始めたあなたは、なぜこの記事を読み始めたのでしょうか?

「質問」を意識的にコミュニケーションで使う

「質問」には力があります。人は他人から質問されると、自動的にその答えを自分の中で考え始めます。そのプロセスは無意識的に動き始めます。「どうしてこの記事を読み始めたのですか?」と問われて、あなたは無意識にその答えを自分の中に探しに行ったのではないでしょうか?

人と人とのコミュニケーションの中で質問は非常に大きな役割を持っています。人は問われることで考え、その考えた内容を相手に返答します。つまり、質問は「言いっぱなし」で終わることがなく、必ず往復のコミュニケーションを発生させるのです。対話はキャッチボールだといわれることがありますが、キャッチボールを始めるのに最も簡単な方法は相手に質問することです。

人とのコミュニケーションに苦手意識を持っている人は多いと思います。「自分はコミュニケーションが下手だ。面白い話ができない」と思っていたら、ぜひ質問を上手く使うことを考えましょう。相手に質問すると、相手は考えてあなたに話を始めます。その内容を傾聴し、そこから更に質問を続けます。それだけで会話は続いていきます。しかも、あなたの質問に答えるように話をつづけた相手は、あなたが話を聞いてくれたことに感謝し、あなたと相手の関係性は話を始める前よりも良くなっていることでしょう。

どのくらい「質問」するか割合を決める

人と会話をする時に、あなたはどれくらい質問をしていますか?発話には様々な種類があります。自分の口から出た発話のうち、何%くらいが質問かということにまずは意識を向けてみましょう。

人とのコミュニケーションが苦手だと言っている人の会話を見ていると、独白が発話の大半を占めていることがあります。自分の考えや感じたことを一方的に伝えるだけの独白が続くと、会話の流れが途切れやすくなります。相手があなたの独白を受けて、質問や意見表明をしてくれれば会話は続きますが、独白が相手の興味に合わなかったり、あまり詳しくない領域の話だった場合は、そこで会話の流れが途切れます。逆に、質問だけで構成されたコミュニケーションは、途切れることなく続いていきます。

試しに、この記事を読んだ後、次に話す人との会話で、質問の割合を70%と決めて会話してみてください。70%ですから、あなたが3回口を開いたら、そのうちおおよそ2回は質問をするということになります。この割合を意識的に守りましょう。そして、その結果を注意深く観察しましょう。相手と自分がコミュニケーションを心地よいと感じるかどうか。よりスムーズに実りある会話になるかどうか。

職場における質問の力

組織開発の仕事をしていると、メンバーに対してほとんど質問をしないマネージャーの方を見かけます。というより、多くの企業において質問を積極的にするマネージャーの方が稀かもしれません。

質問が上手いマネージャーのチームはパフォーマンスが良いことが多いですね。質問されたメンバー1人1人が考えて行動する習慣づけがなされていることが多いです。

逆に、質問ではなく指示・命令しかしないマネージャーのチームは、チームの雰囲気が殺伐としており、言われたことしかやらないメンバーが大半になってしまっていることが多いですね。そういうチームでマネージャーが「部下が自分で考えて行動しない。主体的に報告に来ない」と不満を漏らしているのを聞くことがあります。メンバーの態度はマネージャーの態度を「鏡」として映しているにすぎません。チームの文化を変えるために、マネージャーが質問を上手く使う、というのは有効なアプローチだと思います。

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渡辺寧

AUTHOR:渡辺寧(わたなべ やすし)

慶応義塾大学文学部/政策・メディア研究科卒業後、ソニー株式会社に入社。7年に渡りマーケティングに従事。約3年の英国赴任を経てボストン・コンサルティング・グループに入社。メーカー、公共サービス、金融など、幅広い業界のプロジェクトに4年間従事。 2014年に独立し、現在は「人と組織が変わること」に焦点を絞ったコンサルティングに取り組んでいる。プライベートではアシュタンガヨガに取り組み、ヨガインストラクターでもある。

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